赤ちゃんの突発性発疹とは?
2018年5月22日

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はじめに
今回は「突発性発疹」という病気をご紹介します。
この突発性発疹という病気は、2歳未満の赤ちゃんがかかりやすい病気としても有名です。初めてかかった病気が「突発性発疹」だったということも少なくありません。
そんな「突発性発疹」という病気の感染ルートや症状、ホームケアなどについてご紹介したいと思います😊
最新の感染症対策について知りたい方は下記のリンクからご確認ください。
1. 原因
突発性発疹は「ヒトヘルペスウイルス」というウイルスの感染により発症する病気です。

ヒトヘルペスウイルスにはいくつかの「型」がありますが、突発性発疹を引き起こす主な型は6型または7型とされています。
2. 病気にかかる季節
突発性発疹は一年中かかる病気です。インフルエンザなどのように季節性のある病気ではありません。
3. 病気にかかる年齢
突発性発疹は生後6ヶ月から1歳にかけてかかることが多い病気です。
1歳以降もかかることはありますが非常に稀です。国立感染症研究所でも次の通り報告をしています。
感染症発生動向調査によると、報告症例の年齢は0歳と1歳で99%を占めており、それ以上の年齢の報告は稀である。突発性発疹とは?-国立感染症研究所HP
4. 感染経路
主たる感染経路は一般的な風邪と同じく飛沫感染(ヒマツカンセン)「咳・くしゃみ・鼻水・つば」によるものです。
5. 感染症状
典型的な症状として急な高熱(38度〜40度)があります。熱が下がると全身に赤い発疹(ほっしん)ができます。この発疹を見て「突発性発疹」と診断されることが多いでしょう。
「発熱」以外にも、食欲不振や下痢などになることもありますが、基本的には「発熱」が主たる症状と考えて良いです。
発疹=(イコール)突発性発疹?
発疹が出る病気は「突発性発疹」以外にもあります。例えば「手足口病」や「風疹」「水ぼうそう」などがそうです。
こちらの病気の場合、病気の発症と同時に発疹が見られる、という点が突発性発疹と異なります。
突発性発疹の場合は、熱が下がってから見られることから、発熱と同時に発疹が見られる場合は他の病気を疑いましょう。
6. 潜伏期間、発熱期間など
潜伏期間 | 9〜10日間 |
---|---|
発熱期間 | 3〜4日間 |
発疹期間 | 解熱した日(または翌日)から3〜4日 |
保育園などへの登園停止期間
免疫のない子どもにうつることもあるため、発疹が消えるまでは登園を控えるのが良いでしょう。
厚生労働省が公表する「保育所における感染症対策ガイドライン」では、登園の目安を「解熱し、機嫌が良く、全身状態が良いこと」としています。
保育園などによっては、治癒証明書などの届出が必要になる場合もありますので、施設の方に登園前に確認すると良いです。
7. ホームケア
突発性発疹に対するホームケアは「経過観察」が基本スタンスになります。つまり、安静にしていれば良いということですね。
理由は「突発性発疹」は比較的症状が弱い病気であり、数日間の発熱後、症状が自然に回復していくためです。

なお発熱により「睡眠不足」や「脱水症状」になっている場合には、「解熱剤」などを利用するなど適切な対応が必要になります。
突発性発疹Q&A

Q突発性発疹は必ず1歳までにかかるの?
A2~3歳までにほとんどの小児がかかると報告されています。
ただし、全体の20%~40%が発熱や発疹などの疾患症状を示さないため、気づかない場合も多いでしょう。
Q突発性発疹は他人にうつるの?
Aうつる病気ではありますが、乳児間の感染は少ないと考えられています。また、インフルエンザのような流行性はありません。
感染の原因となるヒトヘルペスウイルスは一度感染すると、一生体内に残るため、赤ちゃんの突発性発疹は、基本的には両親などの成人からうつることが多いと考えられています。

Q>突発性発疹は1度きり?
A突発性発疹の原因ウイルスには「6型」と「7型」があり、それぞれにつき1度ずつかかる可能性があるため、2回なることもあります。
Q突発性発疹になると不機嫌になる?
A個人差はありますが、熱が下がり、発疹が出始めてから消えるまでの2~3日間に機嫌が悪くなる場合が多いようです。
Q発疹はかゆいの?塗り薬は必要?
A発疹はかゆみを伴いません。自然治癒しますので、塗り薬などは不要です。
Q突発性発疹と別の病気を併発することはあるの?
Aあります。RSウイルスやインフルエンザなどと併発する例が報告されています。

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